屑男のエロスクラップ

＜評価＞　内容：☆☆☆★★　　作画：☆☆☆★★　　抜き：☆☆☆★★

６月７月連続リリース強行スケジュールのあおりをもろに受けたのか、
上巻での美麗な作画、執拗なプレイは見る影なし


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＜スタッフ＞

レーベル：鈴木みら乃
原作：ドリルムラタ（『恥熱カルテ The Devilish Cherry』/ティーアイネット刊）
企画：姦三
プロデューサー：P・アラン
アニメーションプロデューサー：縦縞ゆうき
キャラクターデザイン：日比谷杏子（※Getchuサイト表記／EDテロップにはなし）
脚本：外連
絵コンテ／演出：桂栗毛
作画監督：服部憲知
監督：横山ひとみ
アニメーション制作／製作／発売：鈴木みら乃
販売：株式会社アニモ


＜あらすじ＞

ドリルムラタの人気アダルトコミックを完全アニメ化!!

鬼才・ドリルムラタが描き出すエロエロナースなキャラクターに「鈴木みら乃」のアニメスタッフが息吹を吹き込む！
清純で文字通り白衣の天使「詩織」、ナース服からあるれる色香を漂わす「時子」に加え、今回は美人医師「間宮」が登場！
二人のナースに飽き足らず、次のターゲットとして巧の興味は美人医師へと向けられる！
誰もが一度は夢見るナースとのプレイ。清純なナースを肉欲へと陥れ調教する。穢れなき白衣は、白い欲望の液に犯され、身も心も黒い肉欲の餌食に！病院内での痴態プレイは留まるところを知らない…。

堕ちたプライド。求める快楽。

病室で美人看護婦・時子とセックスする患者・巧。事が終わった後、巧は冷たく時子を扱う。もう飽きたから明日から来なくていいよ、と。
その様子をじっと見ている人物がいた。その人物は最近テレビにも出ている美人医師・間宮だった。

後日屋上でタバコを吸う巧の前に現れた間宮。間宮は巧を仮病だと詰め寄るが、そんな間宮を巧は軽くあしらう。
巧に言い負かされたことを悔しがる間宮だったが、病室でセックスする姿を思い出し、思わず身体が熱くなるのを押さえ切れなかった。そして一人体を慰める間宮。

間宮は面接と称して巧を執務室へ招く。担当の詩織と一緒に。間宮は知らなかったのだ。詩織も巧に篭絡されていることを。



＜感想＞

見た目は子供、股間は大人……な少年、巧はその卓越した性技を持って
病院内のナース達を次々と篭絡していく。
しかし、ナースだけでは飽き足らず、次のターゲットとして目をつけたのは
なんとマスコミに引っ張りだこの有名女医だった……。

柔らかい肉質、メリハリのついたボディを描く事に定評のあるドリルムラタさんの
エロコミック、アニメ化第二弾です。


■ 前回とは作画監督が代わり、普通のエロアニメに

作画監督が上巻では日比谷杏子さんだったのですが、今回服部憲知さんに代わりました。
ただの想像ですが、降ろされたという事ではなく、スケジュール的なことでの交代だと思われます。
流石に上巻出してからひと月で下巻を出すという強行軍では、
スタッフをある程度入れ替えて同時進行で進めるというやり方しかなかったのでしょう。

……しかし、この作品に限ってはその方針が裏目に出たような気がします。
日比谷さんの絵柄は原作とはかけ離れていましたが、
表情には気品が、ボディにはしなやかさが感じられ、日比谷さんなりの魅力が感じられました。
が、今回の服部さんの絵柄は日比谷さんの画風からは離れてしまい、
原作の絵柄とも全く違って、どっちつかず。
それなら服部さんなりの魅力、個性を出していれば良かったのですが、
中途半端に日比谷さんの絵柄に似せようとしている所もあり、
またスケジュールの都合からかいつもより作画の質が落ちていたりで、
正直いい所がありませんでした。


■ 中途半端なキャラクター設定

さて、今回のターゲットの女医、間宮先生ですが、これまた微妙なキャラクター。
一応、若い女医キャラにはありがちなきつめで辛口の性格……なのですが、
巧にちょっと皮肉を言われただけで感情を露にしたり、
他人のセックスシーンをちょっと見ただけで身体が火照ったりと、
とにかく締まりがありません。
もう少し、身持ちを堅めに設定してくれないと、たらしこんだ甲斐もなく、
ただの淫乱女にしか見えませんでした。


■ 全体的にぬるいエロシーン

コンテ・演出も霧沢あひる・横山ひとみさんから桂栗毛さんに代わりました。
それがどう影響したのかはわかりませんが、
エロシーンに関しても、ぬるい描写ばかりになっています。

プレイ内容は平凡なものばかり。
クスコを局部に突っ込んで中を覗くあたりが多少珍しいプレイではありましたが、
それもクスコを入れてただ見て言葉責めしているだけ。
クスコの冷たさとか、挿入時の違和感とか、膣肉の伸縮具合とか
色々魅力的な演出が出来そうなものですが、そういった表現はなし。

半裸状態で縛られた間宮女医。
ついにあのたくましい肉棒に貫かれてしまうのだと多少の期待感を抱きつつ覚悟を決めるも、
そのままソファに放置プレイ。
自分のことなどお構いなしに、目の前で巧と詩織が激しいセックスをはじめてしまう。
それを見つめているうちに自分の身体も火照りだし、
ついに巧の肉棒を自ら欲してしまうのだった……というのがメインエロシーンの展開。
一瞬、お預けを喰らった焦らしプレイの演出に期待したのですが、
ソファに拘束された間宮女医から数メートル離れた地点で
フェラやらパイズリやら後背位やらを普通にやっているだけ。
間宮女医に結合部を見せ付けるような体位を取るとか、次第に近づいてくるとか
愛液を浴びせるとか、一切なし。
フツーにセックスを見せて、その後ちょっと股間と乳首を弄っただけで
間宮女医は自分を抑えきれずあっという間に禁断の言葉を吐いてしまうのでした。
……間宮先生あっけなさ過ぎ。プレイに工夫なさ過ぎ。


前回もさほど奇抜なプレイ内容があったわけではありませんが、
胸揺れに見応えがあったり、単調なオッパイ揉みではなく強弱やら乳首つねりやらを入れたり
ピストンでも横やら縦やら動かしたり、抜かずに二回戦三回戦と続けたりと
様々な演出や展開を入れる工夫が見られました。
そういったシーンを入れることで、巧の卓越したセックステクニックを実感し
「こいつになら年上の女性も陥落するわな」という説得力が生まれていたのですが、
今回に関してはそういったものが全く感じられず
「何でこんな奴にこんなあっさりと降伏するんだろ。
ここに出てくる女性たちは皆、ただの色情狂なんじゃないか？」という印象しか残りませんでした。



６月７月連続リリースという強行スケジュールで高売上を狙った本作品ですが、
上巻にあった様々な長所が見る影なし。
売上という観点からはどうだか分かりませんが、
質に関してはワンランクツーランクも落ちてしまったなぁという印象の作品でした。



■ 他に気づいた点

・オープニングで出てきた婦長、時子。
　前作では結構気の強いイメージだったが、今回ただの淫乱女に。これじゃぁ別人だろ。
・お漏らしシーンに迫力なし。その体勢の放尿ならもっとソファや内股を汚して欲しい。
・乳首描写も立体感なし。安っぽいしなによりエロくない。
・中出し感もない。いつの間に出したんだ？という感じ。
・前作では多少ショタっけ入っていた主人公巧が今回、ただの不良少年に。
・もともとパッケージイラストを見たときから多少違和感があったんですよね。
　ガラスに押し付けられた胸の歪み具合や乳首の潰れっぷりに
　いまいち訴求力がないなぁと。


■ 追加
・アソビット購入特典の描き下ろしテレカ画像を発見。
　上巻の作画監督さんの原画っぽい。このイメージの方がやっぱり良かったなぁ。(09.08.12)



＜気に入ったカット＞（クリックで拡大・コメント付き）

・女医間宮


・ナース詩織


・婦長時子