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[anime] キミの名を呼べば 上巻
(2008.12.12)悲壮感の描写はかなり良かったが、エロ描写とのバランスが微妙に悪い
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<スタッフ>
ブランド:鈴木みら乃
原作:甘詰留太『キミの名を呼べば』(ティーアイネット刊)
プロデューサー:P・アラン
脚本:外連
製作:(株)エイ・ワン・シー
<あらすじ>
鈴木みら乃×ティーアイネットのコラボシリーズ最新作!
漫画家・甘詰留太原作コミックスがアニメ化決定!
可憐な美少女が、男達の性欲処理のためだけに、白濁液にまみれ、全ての穴を使って奉仕する。彼女達は名を隠し、仕事として男達の性欲を満たしていた。しかし、一人の女の子の名前が知られて時、その行為は一変してしまう。名前を呼ばれることを嫌う女の子を、まるでレイプするように言葉で責める。それはかれらが決して得られないリアルだった。女の子は男の欲望のまま、大切にしていた制服姿で犯され、精液で汚される…。
初恋の彼女は、おれの学校で男たちの性欲処理をしている…
おれの学園には、生徒達が性犯罪を予防するために、国から派遣された性欲処理する女たちがいる。
彼女達がそんな仕事についた理由は様々だ。でも共通点がある。彼女たちに服はない。常に全裸だ。そして、彼女達は番号で呼ばれる。名前を知られないために。
おれはある日その性欲処理の女の子が、初恋の子だったことに気づいた。彼女ま毎日男たちの性欲処理として、口を使い、アソコに肉棒をくわえ込み、アナルを犯され続けていた。それが彼女の仕事だから。おれは彼女が姿を見たとき、これは夢かと思った。おれの悪夢かと。しかし彼女はリアルだった。そしておれは彼女を使うことは出来なかった。
そんなある日、ふとしたきっかけで、彼女と話をするようになった。性欲処理をしてない彼女は、昔の彼女だった。でも、仕事の愚痴、もっと丁寧に扱えとか、濡れてないのに入れるなとか、アナルに入れるときはもっと気を使えとか…そんな話を聞き、おれは思わず彼女を使っている男たちに殴りかかってしまった。
おれは彼女に同情しているのか、それとも初恋が再燃してしまったのか。おれは彼女の欲しがっていた制服をプレゼントした。
照れるように着替えた彼女は、可愛いかった。でも、そんな楽しい日常は、あっというまに崩された。
彼女の名前が他人に知られたからだ。そこから彼女は倒錯した性欲処理を、レイプのように強制されるようになる。
<感想>
その圧倒的な画力・構成力から、今ではすっかり一般漫画に活動舞台を移してしまった感のある
甘詰留太さん原作同名エロマンガのアニメ化。
甘詰さんが好んで描いていた、
「身分、差別、社会制度など、青少年ではどうする事も出来ない事象から展開されるエロ。
ラストで主人公が己の若さ、至らなさを痛いほど思い知る」パターンの代表作です。
悩める青少年の欲望のはけ口として、
ある名門進学校に派遣された名もなき二級市民少女「3号」。
彼女たち性欲処理係の二級市民は服を着ることはなく、全裸で日常を過ごす。
大勢に性欲処理されている「3号」の姿を見かけるにつけ、
主人公はやるせない気持ちを抱く。
なぜなら彼女は忘れているようだったが、主人公は幼い頃の彼女を知っているから。
主人公は「3号」を本名の「満子」という名で呼び、制服を着せる。
もらった事のないプレゼント。そして心のこもった本名の呼びかけに
最近感じた事があまりなかった平穏を、満子は感じる様になる。
屋上で隠れて服を着ていた満子だったが、ある日、男子学生に見つかってしまう。
学生たちは、普段とは違う制服姿の満子に興奮し、本名で呼びかけながら満子を凌辱する。
唯一自分を人間として接してくれた主人公との大切な繋がりだった「制服」と「本名」すら
凌辱の材料とされ、満子は必死に拒絶するが、
そういった抵抗すら、凌辱者の興奮をより煽る結果となるのだった。
二人の出会いと淡い交流、そして崩壊を甘詰さん独特の切ないタッチで描いた作品。
要は、従軍慰安婦が軍ではなく、もし学校にいたら……という設定なのですが、
この作品がそれだけに留まらないのは、その慰安少女が基本的に全裸である点。
まっ裸の少女が屋上で主人公と世間話をするシーンなど、ビジュアル的にとてもシュール。
そして、その特異な設定によって描かれるのは
「日常全裸で過ごす女性にわざわざ服を着せて凌辱」という、通常のエロシーンとは逆転の現象。
服を着るという一般人なら当たり前の行為が、
満子に恥じらいを覚えさせ、凌辱者をより興奮させるという逆転現象は
彼女が属している二級市民の悲惨さを浮き彫りにさせ、より切ない感情を呼び起こします。
この周到な設定には、さすが一般誌に引き抜かれる作者だけの事はあるなと
思わず感心してしまいました。
アニメ自体の出来は、なかなかのレベル。
甘詰さんの描く、骨格まで感じられる完成されたキャラクターや、
独特の肌艶表現などはさすがに厳しいのの、
ただの人形になりがちな、華奢で未発達な少女の体や
ここぞという時の決め表情など、妖しくそして美しく表現されています。
その代わり、男キャラはあまり褒められたものではありませんでしたが……。
まぁエロアニメでは男の作画など二の次三の次なので無問題。
この作品、他の作品に比べて、精神的な追いつめ方が群を抜いて上手いです。
主人公を庇う為、満子が自ら身体を開いて凌辱を受け入れ、
凌辱者たちの機嫌を損ねないよう、わざと派手に喘いで見せたり、
「あんな事は問題ない」「この仕事思っているほどつらくない」と気丈に強がって見せたり、
凌辱の合間には主人公とのつかの間の休息が実に印象的に描かれていたり、
主人公とのつながりの象徴であった「制服」や「本名」までも凌辱でズタズタにされたり……等々。
ヒロイン満子が主人公との交流で見せる空元気のけなげな姿が
実にいじらしく愛らしく描かれている分、
一転してひたすら凌辱される悲惨な姿が、さらに輪をかけて痛々しくやるせなく感じるのです。
精神的凌辱をさらに強烈にしているのは、エロシーンの「悶え」「喘ぎ」「叫び」。
声自体、かなり真に迫っていて迫力があったのですが、
本名を耳元で囁かれた際は一段トーンを上げ泣きまで入れるといった感じで
なかなか表現が細かく、悲壮感溢れるセックスシーンの表現に一役買っていました。
このように、精神的な追いつめ方はかなりの線を行っていたのですが、
肉体的な追いつめ方となると、どうもイマイチ。
輪姦なり2穴なりぶっかけなりそれなりにハードなプレイが連続し、
それなりに感じているという演出はされています。
しかし基本的に抜き差しカットが繰り返されるだけなので、
快楽よりも痛々しさが強調されすぎて、作品の出来の割には興奮度はもう一歩。
原作漫画では圧倒的な絵の魅力でそこら辺は補っていたようですが、
アニメではそこら辺ちょっと見劣りする分、
精神だけでなく、もう少し肉体を執拗に責め抜くプレイ(唇や乳首、クリトリス責めとか)で
嫌がる割には身体は反応し戸惑う姿なんてのがあれば、もっと興奮できたのではないかと。
「精神的凌辱」をきちんと描くするには、それ相応の演出力がなくてはならず
そこら辺を上手く描いたエロアニメはそれほど数多くありません。
この作品はその「精神的凌辱」がきちんと描かれた数少ない作品の一つでした
(その為、アニメではブログ解説以来初めての内容評価☆5つ!)。
しかし逆に、エロアニメでは基本中の基本「肉体的凌辱」の魅力があまり感じられず、
精神面の描写と肉体面の描写のバランスが取れていません。
せっかく高いハードルは越えたのに、低いハードルで躓いてしまった印象。
エロより悲壮感がより前面に出てしまい、非常に勿体無い作品でした。
<その他、お気に入りカット>(クリックで拡大・コメント付き)
・便所での輪姦
・屋上での制服・本名プレイ
・あばら
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