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[anime] カルタグラ~ツキ狂イノ病~ 第二夜
(2009.06.26)エロ云々以前にアニメとして非常に厳しい出来。
この作品を発表せざるを得なかったありがちな理由を適当に考えてみる
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<スタッフ>
レーベル:Milky
原作:Innocent Grey
プロデューサー:美羽
脚本:やまたろう
キャラクターデザイン/絵コンテ/作画監督:やまぐちわたる
演出:米太
監督:山本元柳 ※ Getchuサイトでは記載されているものの、作品エンディングではクレジットされず。
アニメーション制作:ブルーキャット
製作/発売/販売:株式会社ミルキーズピクチャーズ
<あらすじ>
謎が深まっていく狂気なる猟奇殺人事件―
遊郭「雪白」からまた新たなる事件の被害者が…
終戦から六年が過ぎた日本。逗子に向かう一人の男『高城秋五』。
そこで担当した事件。…上野連続バラバラ殺人事件
この事件を引き受けた高城秋五。引き受けた仕事は、良家息女の失踪事件。
失踪事件のあった上月家で、かつて逢瀬を交わした恋人『上月由良』と同じ顔を持つ少女『上月和菜』と出会う。
そして彼女から、消えた双子の姉を捜し出して欲しいと懇願される。
捜索を開始した秋五の目の前に、遊女の乙女が手足を切断された惨殺死体で現れる。
しかもその身体には、カラスの羽で作られたと思われる翼が植え付けられていた。
他に類を見ない、惨殺事件の真相とは…
<感想>
探偵「高城秋五」は不思議な縁でかつての恋人の妹「和菜」とともに
戦後間もない上野でおきた連続猟奇殺人事件を捜査することになった。
捜査の過程で浮かび上がる謎の宗教「千里教」。
秋五の妹「七七」、その友人「楼子」、女教師「薫」などが加わり、事件は佳境を向える。
終戦直後の退廃的雰囲気の中、繰り返される猟奇殺人事件を
主人公を取り巻く女性達の艶姿を交えながら、ミステリアスに描く作品。
■ 前回、中の下だった作品の質が更にダウン。今回は下の中に。
……いやぁ、酷い作品。エロ云々以前のレベル。
表情は常に崩れっぱなし、女体の艶がない、
動きもぎこちない、そもそも動いていない、
背景のパースは狂いまくり、画面処理もほとんどない……ともう散々。
第一夜ではそれでも艶のある女体が描かれたカットや
雰囲気のあるエロシーンが多少見受けられたのですが、
今回は悪い意味で安定して、質の低いアニメーションに終始しています。
ストーリーもそれに輪をかけて酷い有様で唖然。
佳境に入ってきた辺りでいきなり次々投入される新キャラクター群と彼らを取り巻く因縁。
結構メインで頑張っていたキャラクターが殺されても、何の工夫も無くあっさり流されるその演出。
事件がひと段落した「後」で、伏線も何もなく唐突に明かされる、この事件の重要な鍵……等々
もうグダグダ。
行き当たりばったりでコンテを切ったんじゃないかと思うような杜撰な展開で、
ストーリー構成が全く機能していません。
作品の質が云々というより、アニメを作ろうという「やる気」が全く見られず、
正直、感想もへったくれもあったもんではありません。
■ こうなった理由を妄想する
と、まぁこんなことを延々と書いてても仕方ないので
何故こうなったのか、その理由を勝手に妄想して楽しんでみます。
1.スタッフ内部事情説
この作品、Getchuさんのサイトとエンディングテロップを照らし合わせると
スタッフリストに一つ大きな違いを見ることが出来ます。
それは監督表記。Getchuさんでは監督として第一夜同様、
山本元柳さんの名前が入っていましたが、エンディングテロップではその名はなし。
その代わり「幼なじみと同級生 1限目」の監督、米太さんが演出として名を連ねていました。
となると容易に推察されるのは、スタッフの入れ替えによる混乱。
何らかの事情で山本さんが製作途中で現場を離れなければならなくなり
それに変わって入った米太さんが何とかしようとしたものの、時既に遅し。
どうにも出来ない状態になっていた――こんな感じ。
2.二次元エロを取り巻く状況説
ここ最近、二次元エロを規制しようという機運が刻一刻と高まっています。
海外からの日本発エロゲー糾弾に端を発したこの現象は、
エロゲー業界の凌辱モノ自主規制→とある流通サイトのかなり厳しい制限
→法規制を広げるための法改正運動……と留まることを知りません。
で、製作途中で危険を察知した上層部が、既にある程度完成された作品の内容を検閲。
過激な部分を大幅に変えるよう指示を出した……とか。
そもそもこの作品、題材が「猟奇殺人」という事で
今回の規制ではもろに糾弾されそうな分野。
本来ならばこのご時世に発売すること自体危険な状況ではあるものの、
もう既に1巻を世に出してしまった手前、ある程度の完結を見せなければ
ファンも納得すまいと考えた末の苦肉の策だったのではないでしょうか?
とりあえず、この規制の機運が最高潮に達する前に発売してある程度の決着を付ける。
本来ならば、もう少し巻数を重ねなければ消化できないほど入り組んだ物語ではあったが、
この巻である程度の決着を付け、早々に手放したいと考えた上層部の意向で
後半超駆け足のグダグダな構成になってしまった。
上記は当然、ソースも根拠も全くない個人的な妄想です。
まぁ誰もが思いつきそうなごくごく平凡な推測ですが、
1と2の理由がそれぞれ絡みあってこんな作品になってしまったとか、
結構ありがちではあるかなぁと。
自分は原作ゲームは未プレイなので、原作自体良く知らないのですが、
熱狂的なファンが付いていることや、PS2へ移植されたこと、
公式ページに記載されている
アニメでは描かれていなかった複雑に絡んだ人間関係や物語背景などから推察するに
この原作自体は、実はもっと面白く奥深い物語なのでしょう。
その人気エロゲーがこんなアニメになってしまって
原作ファンが受けたショックたるや推して知るべし。
でも、この手の
「エロはあくまでも添え物であり、複雑に入り組んだ設定・展開を楽しむ」物語を
エロアニメ化するには相当な覚悟と根性、綿密な計算が必要であり、
人気があるから……的な軽い気持ちでアニメ化してしまったらこうなるってのは
「終ノ空」等の偉大な先達によって散々実証されていたわけで……。
上記のような裏の事情がもしかしたらあったのかもしれませんが、いずれにしろ
また性懲りもなく同じ道を辿り、同じ獣道に嵌ってしまったわけですな。はぁ。
■ その他
・秋五の妹が出てきた時、その世の中を達観したかのようなキャラクターを見てようやく
「あぁ、この作品は京極夏彦の京極堂シリーズを意識しているんだ」と初めて気づく。
自分、気づくの遅いってw。
・個人的に好みだった、朗らかで程よく艶があり可愛げのある遊女「凛」の殺されっぷりが
あまりにあっさりしすぎてちょっと悲しかった。
主人公と関係持ったりして、結構メインキャラとして活躍してたんだけどなぁ。
・まだ事件には裏がある的なラストや
未解決の謎(肝心の盲目ヒロイン由良がまだ見つかっていない)が残っている事など
いかにも第三夜があります的な作りだが、もしかしたらまだ続くのかなぁ。
このまま突き進んでもただ傷口が広がるだけだと思うんだが……。
・第一夜の感想を読み返してみると、結構酷いことを書いているけど、
少なくともエロに関して言及できるレベルには達していた。
今作に比べれば圧倒的に良く出来た作品だったんだなぁとしみじみ。
<気に入ったカット>(クリックで拡大・コメント付き)
今回この一枚のみです……。
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